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「ヤングカンヌ国内予選を突破して本戦へ」CyberZデザイナーがフランスで開催される 世界最大級の広告フェスティバルに参戦!

株式会社CyberZプロダクト開発局の彭 カ (peng ke)が、フランスで開催された『カンヌライオンズ』内で行われる30歳以下を対象としたプログラム「ヤングライオンズコンペティション」(通称:ヤングカンヌ)2023国内選考デジタル部門においてGOLDを受賞し、本戦出場いたしました。今回は「ヤングカンヌ参戦記」として、事前準備から本番まで、そして提出した作品について広報城戸がインタビューをいたしましたので、ぜひご覧ください。

<ヤングライオンズコンペティションとは>
世界最大の広告賞である「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル(通称:カンヌライオンズ)」で行われる30歳以下のプロフェッショナルを対象としたコンペ形式のオフィシャルプログラムです。世界各国の代表2名1チームが参加し、与えられた課題に対し、定められた時間内に作成した映像や企画書の提出、プレゼンテーションにより、「GOLD」、「SILVER」、「BRONZE」を決定します。

<プロフィール>
ホウカ / PENG KE
2020年度 株式会社サイバーエージェント新卒入社デザイナー。株式会社CyberZへ配属。
CyberZのOPENREC事業、NFT事業、eStream等において、サービスや新規事業のグラフィックデザイン、UIUX、ウェブデザインなど幅広く担当。

城戸 ホウカさんは、CyberZでは普段どのような業務をされていますか?

ホウカ 入社当初は、動画配信PFのグラフィックやUIをやっていて、そこからNFT事業のウェブデザインやブランディングを任されていました。直近ではコスメのパッケージデザインを担当したりしました。
(参考)推し活コスメブランド『iCouleur』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001285.000006792.html

城戸 色々な事業部でデザイナーとして経験されてきたかと思いますが、特に印象に残っているお仕事はありますか?

ホウカ 『温故知新』というNFTの案件があったのですが、とても世界観のある作品のウェブデザインだったのでそれはすごく時間もかかって大変でしたね。
途中で一回ステイになったり、やり直しのリクエスト内容もデザインの実装のハードルも高かったので、結構根気が必要で、頑張りましたね。

城戸 デザイナーとしてどのようなことが一番難しかったでしょうか?期間が長いことや、何度もやり直しがあることなど…?

ホウカ 『温故知新』においては、サイト自体の表現が割と難しい方向で作っていたので、実際にどう実装していくか、その実装したものをどうチューニングしていくかが難しかったですね。

城戸 できあがったサイト拝見しました!チームメンバーやユーザーの満足度も高かったですよね。

(参考)温故知新サイト
https://on-ko-chi-shin.jinp.art/

ホウカ そう言ってもらえると嬉しいです!

城戸 ホウカさんはこれまで広告案件のご経験はあったのでしょうか?

ホウカ CyberZは広告代理事業もありますが、私自身はメディア事業部に所属しているので、広告の案件は今まで担当したことがなかったのです。

城戸 広告未経験の中で、今回広告のコンペに参加されたきっかけなどを、ぜひお聞きしたいです。

ホウカ 会社の後輩から「友達が英語ができるデザイナーを探しているけど、ホウカさんどうですか?」という相談がきて。一回その方と話してみたら、面白そうだしとても良い経験になるなと思って、そこから日本予選に参加しました。そこで初めてヤングカンヌの存在も知りました。

城戸 初めましての方と組んだんですね。1つの作品を作る上で、パートナーとの相性とかはどうでしたか?

ホウカ 基本、ペアの方がプランナーで、私は英語とデザイン担当だったので、お互い得意分野で分担してやれたので齟齬はあまりなかったですね。

城戸 コンペに参加してみていかがでしたか?

ホウカ 本当にカンヌは楽しかったです。コンペ自体もやりがいがあるし、実際に現地に行って、いろんな世界中の方と会って、話して、つながりがすごく増えて。カンヌに行ったときに、アジア人の中で日本人が一番多かったんですよ。その方たちともたくさん繋がることができました。毎日パーティーでした(笑)

城戸 パーティー会場のようなものが設けられていたんですか?

ホウカ 参加している日本の企業とかが、そこで会場を借りてパーティーを開いていて。日本人みんな来てください、みたいな感じで。フェスティバル自体に毎日17時から19時はハッピーアワーがあって、そこで無料でお酒が飲めて、みんなでおしゃべりできる場がありました。色々な企業のブースもあって、自然と参加者や関係者とお話しできる機会がありました。

城戸 楽しそうですね。本戦は当日の直前まで分からないとおっしゃっていましたが、どのようなお題だったんですか?

ホウカ 私はデジタル部門だったのですが、とても難しいお題で…頑張って説明しますね(笑)

インドで、AWCというデイケアセンターがあるんです。それはどこにあるかというと、貧困地域にあるんですよ。その役割としては、貧困地域の子どもとか妊婦さんなどの健康支援として、食料品とかサプリメントや薬、ワクチンなどを提供してるところなのです。そのAWCが、今後、健康管理センターじゃなくて教育センターに変わると。それを、そこで暮らしている低所得・低学歴の母親たちに伝えないといけない。

「教育センターに変わりますよ、子どもを連れてきて、教育に来てください」というメッセージにリブランディングして、その地域の母親たちに伝えるデジタルキャンペーンを作ってくださいというお題でした。
分かりづらかったらごめんなさい(笑)最初、理解するのも難しかったです。

城戸 その難しいお題をどのようににくみ取り、アウトプットされたんですか?

ホウカ まず、『インドの低所得・低学歴の母親』というターゲットが全くピンとこなくて、アイデアが出てきませんでした。
お題が出てから24時間アイディアを考える時間があるのですが、12時間が過ぎても全然いいアイデアが出てこなくて。そこで、このままではやばいと思って、インドの方にインタビューしたいと思っていろんな友達に「インドに知り合いいませんか?」って聞いて回ったんですが、いなくて。

でも、たまたま入会していたオンライン英会話でインドの先生を見つけ、その方にインタビューしました。その方自身は男性ですが、そのような低所得・低学歴の母親を家政婦として雇っているとのことで、そこでインサイトをもらえました。
インドはカースト制度が法律では禁止されてはいますが、文化としてはまだ残っているようなんです。その低所得・低学歴層は、カーストが低い層で、その母親の子どもたちも、カーストを超えてお金持ちになることや、いい職業に就くことはなかなか難しい。でもその中でも、IT業界、エンジニアなどはカースト制度には制限されず、自由に就職ができる業界であるということでした。

アイデアとしては、GoogleとコラボしてGoogleがこのAWCでコーディングトレーニングとかも提供し、将来ここを出た優秀な人を雇うチャンスを与えるみたいなシステムを作ったらいいんじゃないかと。そこで『Google’s Youngest Recruits』という広告を打ち出して、AWCで教育を受ければ将来Googleに雇用されるチャンスがある、ということを知らせる。そうすればAWCが教育センターとしての信頼度が得られるというアイデアでした。

城戸 こちらがホウカさんたちが作った企画ですね。『Youngest Recruit』なるほど。ちょっと切り口変えたということですかね。

ホウカ そうですね。

城戸 今回は残念ながら本戦での入賞には至りませんでしたが、今後もまた挑戦されたいですか?

ホウカ 絶対に挑戦したいです。学びもとても多かったです。コンペの24時間はつらかったのですが(笑)、いい経験になりました。



城戸 今回のように広告を作ることと、いつもやってらっしゃるサービスやプロダクトのデザインやプランナーとしてのお仕事と、どのようなところに違いがありますか?

ホウカ デザインはコミュニケーションデザインというか、『情報を人の心を動かせるような形で届ける』っていう本質は変わらないなと思っています。ただ、その具体的なアイデアの段階では、自分はあまり広告の経験がないので割とパートナーがいろいろ出してくれて、そこから自分がいいなと思ったものを、また深く議論したりとかはしてましたね。でも、先ほどお伝えしたように本質という部分では、そんなに変わらないなと思いました。

城戸 では広告未経験でも問題なく、このコンペにも参加できたということですね。

ホウカ そうですね。

城戸 予選ではどんなイメージでどんな作品を作りましたか?


ホウカ 色々な部門に投稿したのですが、最終的にデジタル部門で受かったのは、海洋プラスチック問題を解決する『Plasticfall Forecast』という企画でした。海洋プラスチック問題という遠い課題をもっと実感できるように、「あなたが捨てたプラスチックはいずれ空から降ってくる」というところに着想を得て、それを身近な天気予報で表して伝えるというアイデアでした。

城戸 分かりやすいですよね。自分が捨てたものが空から降ってきて、結局は自分に降りかかってくるよってことですもんね。ちなみに多くの作業時間をかけられてきたのかと思いますが、通常業務との兼ね合いみたいなところはどのようにバランスをとられましたか?

ホウカ 予選のときは特に上司とかにも言ってなくて。ただ黙々と、毎日仕事終わりに作業をしていました。
でも、予選突破の結果を報告したら、お祝いをしてくれて。本戦前もお休みをたくさん取らせていただいたり業務も工数管理してくれて、カンヌに集中できる環境を整えてくれました。

城戸 では、カンヌに挑戦する上で、業務に対して後ろめたさもなく、本当に心から送り出してくれたということなんですね。

ホウカ そうですね。費用面含め、本当に全ての面でサポートしてくれたのはとてもありがたかったです。

城戸 すごいですね。役員や上司から何か言われたことなどはありますか?

ホウカ 役員からは、「これをきっかけにCyberZからもっとヤングカンヌとかに挑戦する人が増えるといいね」というお話をいただいたので、自分が与えてもらった環境を会社にも還元しようと思って、これからレポート会を開く予定です。(※レポート会実施前にインタビュー)

全体のプロセスや、『ヤングカンヌ』とは何なのか、おそらく知らない人も多いと思うので。各部門に関する説明や、もし参加したかったらどのようなことをするのかなど、自分が学んできたことをみんなにも共有する予定です。

城戸 経験や知見を還元しようと思っていらっしゃるのですね。

ホウカ はい。参加してみたい!とモチベーションを上げてくれる人が出てきたらいいなと思っています。

城戸 では最後に今回のこの経験を、今後どのように活かしていきたいと思ってますか?

ホウカ 今回の経験をきっかけに、世界中のいい広告の事例とか、ヤングだけじゃなくてカンヌライオンズの事例もインプットできたのは、すごく貴重な経験になったと思います。
これからも、CyberZにおいて新規ブランドの立ち上げや、それに伴うブランド戦略などが業務の中でも増えてくると思うので、それらをどうプロモーションしていくかの考え方が前よりは進化したのかなと思います。

城戸 これまではサービスづくりのみでしたが、プロモーション目線の考え方も増えたということですか?

ホウカ そうですね、広告・プロモーションの視野は広がったかなと思います。もともと広告には触れてこなかったのですが、何となくどういうものかとか、いいものとは何なのかという視点が持てたと思います。今後のアイデアに活かせるんじゃないかなと感じてますし、もっと学んでいきたいなと思っています。
あとは今回参加したことで、社会問題や社会問題・環境問題への知識がより一層深まって、実際の業務の中でもできるところから取り入れたり、力を入れていきたいなと感じました。

またすぐ予選が始まるので、これを見た社員の皆さんが参加するきっかけになってくれたらいいなと思います。

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